スライドを作成したとき、完成したものを見返すと「見にくい」「内容がうまく伝わっていない」と感じたことがあると思います。
「せっかくスライドを作成したのに毎回ダメ出しされる」といった悩みを抱えている方に向けて、スライドデータの配置の仕方から画像加工まで、いろいろな面からスライド作成におけるコツを解説していきます。
見やすく分かりやすいスライドを作るため押さえておくポイント3つ!
スライド作成に着手する前に、押さえておくべきポイント3つについて説明します。これによりスライド作りの時間を大きく短縮できます。
その他、PowerPointのちょっとしたテクニックやデザインなどについては後述しますので、ここでは相手に伝えたいことを伝えるために必要なポイントについて1つずつ解説してきます。
目的と流れ(ストーリー)を明確にする!
スライドを作成する目的を明確にし、それに合わせた流れ(ストーリー)をはっきりとさせておきましょう。
これを怠ると、作成中に内容がブレてしまい、相手に伝えたいことがうまく伝わらない、内容自体が不明瞭になります。
最初に目的と流れ(ストーリー)を明確にしておけば、それに沿って効率的にスライドを作ることができます。
また、この段階で目次を設定するのもいいでしょう。目次を作成しておけば全体の流れや愛他に伝えたいことの優先順位も可視化、把握できます。
1つのスライドに1つのメッセージ!
1つのスライドに伝えたいメッセージを2つ以上入れない「ワンスライド・ワンメッセージ」を心がけましょう。
内容や伝えたいことをすべて1つのスライドに入れてしまうと、スライド内にメッセージがあふれかえり、相手側に内容が伝わらない、把握できない事態に陥ってしまいます。
1つのスライドに1つのメッセージに絞ることで、聞き手にインパクトを与えることができます。
詳細に関しては口頭で説明し、作成したスライドには重要なメッセージだけにすることを心がけましょう。すべての内容を文字にして詰め込まないことが大切です。
スライドはシンプルに!
先に既述した内容とも一部共通しますが、たくさんの色を使用する、意味の無い画像やイラストを多用してしまうと、情報量が多くなりわかりにくいスライドになってしまいます。
多くの色が使われておりイラストで余白が埋められています。
華やかな印象ですが不要な情報が多く、このスライドから何を伝えたいのかが不明確になります。
シンプルなスライドにすることで伝えたい情報が明瞭になります。限られた時間で相手側に分かりやすく情報を伝えることを心がけましょう。
見やすく分かりやすいスライド(デザイン)
背景の色、フォントの種類、色使いをちょっと意識するだけで、見やすく分かりやすいスライドになります。
背景は主張しすぎない色に!
派手な背景色(赤など)にしてしまうと、背景の印象が強くなってしまい、メッセージが見にくくなってしまいます。
プレゼンは、大きな画面にプロジェクターで投影しながら行うことがほとんどです。
派手な背景色を使用すると、目がチカチカして疲れてしまいストレスを与えます。ストレスのかかるスライドでは伝わる情報は少なく、聞き手の集中力低下にも繋がってしまいます。
薄い色の背景を選ぶことで、見ている人にストレスを与えずにメッセージを伝えることができます。
内容に合わせたフォントを選ぼう
PowerPointではさまざまなフォントを使用できます。プレゼンする相手や内容に合わせたフォントを選びましょう。
可視性が良いとされるメイリオは少し丸みを帯びていて、遠くから見ても読みやすいのが特徴です。
学会発表スライドのおすすめフォントとして紹介されていることも多いです。
遊ゴシックは非常に奇麗で読みやすく、メイリオよりも落ち着いた印象のフォントです。
使用する色は少なく、規則性を持たせて分かりやすくなるように!
スライド内で使用されている色が多すぎると、どこが重要な部分かが分からなくなってしまいます。
それぞれの文字に色が付いているため、差別化ができずどこに注目すればいいのか分かりません。
使用する色を限定することで、伝えたいところにアクセントカラーを使うようにしましょう。
画像・グラフで視覚にうったえる!
文字だけの説明ではイメージや根拠を示しにくく、理解のズレが起こる可能性があります。
文字と併せて画像などでイメージを伝え、根拠のあるデータ(数字)などはグラフで表現することが大切です。
画像は加工しよう
撮影した同じ画像は同じですが、どちらの方が見やすいでしょうか。
加工後の画像は明るさ、コントラスト、トリミングの3つの加工しか行っていませんが、加工前と加工後で見違えるほど見やすくなります。この程度の処理なら1分もかからず加工可能です。
PowerPointの機能で簡単にできるので、加工することをおすすめします。
明るさ、コントラスト調整
まず、加工したい画像を選択し、赤丸の「図の形式」をクリックします。
赤丸の修整をクリックすると、明るさ/コントラストの調整画面が開きますので、画像が見やすくなるように調整してください。
トリミング
さきほどと同じく、加工したい画像を選択し、「図の形式」をクリックします。
修整をクリックすると、1番下に「図の修整オプション」があるのでクリックします
図の書式設定が開きますので、1番下の「トリミング位置」で調整が可能です。
無駄な余白や余計なものが写っていないほうが、被写体に注目が集まります。トリミングを使って、被写体を目立たせましょう。
グラフは伝えたい部分を目立たせよう
グラフがすべて同色となっていると、注目すべきデータがどの部分か分かりにくくなってしまいます。
目立たせたい部分の色を変えることで、どの部分を伝えたいのかすぐに分かります。
アニメーション機能で動きを入れよう!
アニメーションを設定することで簡単に文字や画像に動きを持たせることができ、伝えたいことを目立たせることができます。
アニメーションを多用すると、伝えたいことが伝わりにくい資料になるので「伝えたいところ」に絞って設定するようにしましょう。
1.「アニメーション」タブを選択します。
2.アニメーションを設定したオブジェクトを選択します。
3.アニメーションの一覧が表示されるので、設定したいアニメーションを選択します。
※ここでは「フロートイン」を選択しています。
4.選択したアニメーションの開始をいつ実行するか(開始タブ)、アニメーションの継続時間を何秒にするか(継続時間タブ)、何秒後にアニメーションを開始するか(遅延タブ)の設定をします。
見やすく分かりやすいスライドができたら、あとは練習あるのみ!
これまで解説してきたことに気をつけながらスライド作成、完成したら、まずは見直し(可能なら自分以外の人にもお願いして)しましょう。そしてスライドに問題がないなら、あとは本番まではひたすら発表の練習です。
繰り返し練習することで、本番でも自信を持って発表することが可能となり、結果として相手にもうまく伝えることができるでしょう。
スライド作成に慣れて余裕ができたら、オリジナルテンプレートを作ってみてはいかがでしょうか?
オリジナリティを出すことができますよ。
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