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3群以上のパラメトリックのデータ間に有意性があるかエクセルで検定する

エクセルで統計

これまでの記事では主に2群のデータ間の検定方法について説明してきました。
しかし実際には複数の手法に基づいたデータ(3群以上)を比較することも多いのではないでしょうか?
その場合に問題になるのが、前回の記事に示した多重性です。この場合、3群以上は分散分析をした後に多重比較検定をしなければなりません。

そこで今回は3群以上のパラメトリックのデータ間に有意性があるかを調べる「一元配置分散分析」をエクセルで行う方法について説明していきます。

まずは前準備!分析ツールを使えるようにしよう

まずは分散分析ですが、エクセルで「分析ツール」が利用可能な状態にしないといけません。
その方法について以下に示します。(office365使用)

まずファイルの中の一番下のオプションを選択します。

オプションの中のアドインを選択し、管理のところの設定をクリックします。
すると有効なアドインが開くので、分析ツールにチェックし、OKをクリック。

これでエクセルのデータの中にデータ分析が表示されるようになります。
これで分散分析する準備が整いました。

実際にエクセルで一元配置分散分析をしてみよう!

では例として3群の対応のあるデータ(治療前、治療中、治療後)を使って説明します。
まずはデータ⇒データ分析をクリックします。

その中の一元配置を選択しOKをクリックします。

こちらのデータであれば、データ方向は「列」を選択します。
出力オプションは 好みでいいですが個人的には「新規ワークシート」 を選択しておくと測定データと分散分析のシートが分かれるので、データが混同せず整理しやすいと思います。

すると,以下のような新規ワークシートができて,そこに分散分析の結果が出力されます。

概要のデータ部分が間違っていないことを確認したら、F列12行目のP値を確認します。

ここが0.05より小さな数値であれば、分散分析で有意性が認められたということです。
今回の例では0.010298ですので、分散分析では有意性ありとなります。
一応、統計ソフトの結果も一緒にしておきます。

さて、これで有意性があることはわかりましたが、どことどこの群間に差があるのか?という点については、2群間の検定をそれぞれの群において行わないといけません。

せっかくなので多重検定を行います。多重検定の中でも簡便な手法、前回の記事で紹介したボンフェローニ(Bonferroni)を用いて検定してみます。

ボンフェローニ(Bonferroni)を用いて多重比較検定してみよう

まずはそれぞれの群に関して、有意差(今回は2群間検定にt検定を用います)を算出します。今回の例では治療前と治療中、治療前と治療後、治療中と治療後の3通りですね。

対応のあるt検定でp値(赤枠部分)を算出しました。

では次にボンフェローニ(Bonferroni)を用いて多重比較していきます。
教科書的には検定の回数Nで設定した有意差(一般的には0.05)を割る。となっています。
つまり0.05/Nの値とそれぞれの2群間のt値で有意差があるか判断するやり方になっていますが、今回は有意水準0.05のまま比較するやり方でやっていきます。

対応のあるt検定で算出したそれぞれの組み合わせのp値に3を掛けます。
ここで掛け算する数字は組み合わせの数です。今回は3通りなので3になります。
なので掛け算の値は4群以上になったら6、5群だと10になります。

=p値×組み合わせ数

この値が0.05(5%)より小さければ有意差ありです。
すごくシンプルですよね。これでいいの?と思われる方もいると思います。
これが多重検定の中でも、簡便な手法であるボンフェローニ(Bonferroni)による多重比較検定です。
ボンフェローニはt検定で出てきたP値に組み合わせ数を掛け算するだけなので、エクセルでも簡単にできます。

※注意点として、前回の記事でも少し触れましたが、ボンフェローニは有意差が出にくくなります。特に組み合わせの数が多くなるほどその傾向は顕著に現れます。
実際に今回、分散分析上は有意性あり、ボンフェローニは有意差なしの結果になっています。
なので、4群以上ならテューキーHSD(Tukey HSD)などを活用する方が有意差も出やすくなります。
ちなみにテューキーHSD(Tukey HSD)の場合は分散分析なしでダイレクトに有意差を求めます。そのためよく使用されるのだと思います。

3群以上は分散分析をした後に多重比較検定をしよう!

実験データを扱ううえで、多重性の問題は良く遭遇します。その場合、どのようにして処理を行うべきか、検定すべきかをきっちり把握しておきましょう。

※後日、ほかの多重検定法についてもアップしていこうと思います。

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