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小規模医療機関のコメディカルが学会発表する必要はあるのか?

学会プレゼン 学会・論文関連

私はクリニック勤務ですが、学会発表を頻繁にしていると「そこまでがんばって発表する必要があるの?」と、たまに聞かれます。

たしかに医療系において学会発表と聞くと、研究機関、大学病院、専門分野に特化した病院やクリニック、医療機器メーカーの方がほとんどで、普通(特色がない)の病院やクリニックの人間は参加が主というイメージを持っている方が多いです。

ではクリニック等に所属している人間は研究や発表の必要性はないのか?ということですが、むしろクリニック所属のコメディカルこそ学会発表すべきです。

今回はその理由について説明していきたいと思います。

人脈を構築できる

人脈なら学会や勉強会に参加するだけでいいのでは?と思うかもしれませんが、参加のみではよほどコミュニケーション力がないと相手の印象に残りません。特に有名な先生方は挨拶だけでかなりの人数が来ますので、参加のみだと多数に埋もれてしまいます。

しかし何度か学会で発表をしていると「ああ、クリニックだけど頑張って研究、発表している人だな」と顔と名前を覚えてもらえます。ただ参加するだけより印象に残りやすいことが重要です。

どんな環境でも研究できる能力を示せる

クリニックでは大学病院などと異なり新しい装置、豊富な実験道具はなく、患者数、症例も限られます。また、指導してくれる方もいません。そのため研究、発表の課題を見つけ、実験、発表までこぎつけるハードルはおのずと高くなりますが、そのような限られた環境下でしっかりとした研究、発表ができれば、それは自身の能力をアピールすることにつながります。

なぜ人脈を構築し能力を示す必要があるのか?

ここまで学会発表をすることによる人脈の構築と自身の能力を示すことについて触れましたが、なぜそれが必要なのか説明します。

大体のクリニックは一人もしくは少数のDrに依存した経営体制になっています。

もしそのDrに何かあったら?経営状況が悪化したら?Drが院長のクリニックで院長に嫌われたら?大学病院などに比べ、小規模医療機関は給与の上下幅や職を失うリスクが高いのです。実際にクリニックで引き継ぐDrがおらず、閉鎖した例もあります。

そうなった場合、あなたが何もせず言われた仕事だけをしているだけのコメディカルだったとしたら、次はどうしますか?転職できますか?できたとして今より条件の良いところに行けますか?

自分自身を守るために学会発表は重要!

指導者もおらず、手探りで始める必要があるため最初は大変です。しかし何回か頑張ってやり遂げ、繰り返すことで学会発表にも慣れてきますし、実績もできます。それを元に、より良い条件の交渉や転職も可能になるでしょう。

将来の不安を減らし、選択肢を増やすために、クリニック所属のコメディカルだからこそ積極的に学会発表を頑張りましょう。

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