昨今、国際学会の中止や変更に伴って登録費の金額変更、払い戻しなどが見られます。
登録費など、すでに支払いを済ませている場合、一度払い戻し手続きを経て、再度登録などの手順を踏む必要があります。
支払いに関しては、ほぼすべての国際学会はクレジットカードでの支払いに対応しているため、クレジットカードを持っていれば問題ありません。しかし払い戻しに関しては、指定の銀行口座に払い戻しを行う場合が一般的です。
今回は払い戻し手続きに必要な知識について説明していきます。
まずは自分の銀行口座を確認しよう!
最初にすべきことは、自分の銀行口座が海外からの送金を受け取れるか、受け取れる場合にかかる手数料、そのために必要な事項などを確認しなければなりません。
どの銀行口座でも海外送金、受取できるのでは?と考えている方もいるかもしれませんが、対応していない銀行もあります(イオン銀行など)。とりあえず自分の口座がある銀行をチェック(「海外送金 受取 ○○銀行」で検索)してみましょう。
海外からの資金受領に必要な情報とは?
自分の銀行口座が海外からの送金に対応していることを確認したら、次に必要なのは、送金人(学会本部など)に自分の情報(振込口座)を伝えなければなりません。で、ここで伝える情報ですが、銀行口座によって少し伝える情報量が変わります。
それは中継銀行を経由しない場合と中継銀行を経由する場合です。
中継銀行がいらない場合はBeneficiary Bank (Account with Institution) Informationのみ、以下の情報で大丈夫です。大手銀行、地方銀行(一部)が該当します。
中継銀行が必要な場合はIntermediary Bank Information、以下の情報を追加します。
楽天銀行や地方銀行(一部)などが該当します。
Intermediary Bank Name(中継銀行名) | 例)THE BANK OF ○○○., LTD. もしくは○○○ Bank, LTD. |
SWIFT code / BIC code | ○○○○JPJT(日本国内では8桁) ※11桁を求められた場合は、下3桁にX(エックス)を加える。 |
この場合、送金人に対して中継銀行の情報を送金指図に入力するように、きちんと伝えておきましょう。
学会主催者(本部、運営)がアメリカやヨーロッパの場合(RSNAやECRなど)
返金のための記入書類にIBAN (International Bank Account Number)やABA(もしくはRouting Number)記載の欄があります。
IBANは、主にヨーロッパで採用される銀行口座の所在国、支店、口座番号を一括で特定するための統一規格のコード、ABA(Routing Number)は米国における銀行コードです。
日本では、IBAN(アイバン)やABA(エービーエー)といったコードはありませんので、日本の銀行口座に振込してもらう場合は、気にしなくて構いません。
備えあれば憂いなし!海外送金用の銀行口座は作っておこう!
今回のような事態のみならず、演題がrejectされた場合や、急な予定、体調不良などによる国際学会の参加見合わせは十分考えられます。
国際学会への演題、参加を目指す方は、そのような局面に遭遇した時に返金手続等で慌てずに済むように、海外送金用の銀行口座を用意、海外からの資金受領に必要な記載情報などを把握しておきましょう。
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