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一つのPowerPointで複数の構成を使い分ける方法

プレゼン・スライド作成

1つのPower Pointファイルで複数の構成を作成しよう

講演、発表には様々な規模やケースがあり、プレゼンテーションを行う状況によって個別のプレゼン資料(PowerPointファイル)を作成するのが理想です。しかし、複数のプレゼン資料を1から作成するのは時間もかかり、管理するPower Pointファイルも増えてしまう問題があります。しかしPower Pointのスライドショー機能を有効活用すれば、1つのPowerPointファイルで目的別のプレゼン資料が作成できます。

目的別の資料はなぜ必要か?

講演、発表には多くの状況が存在し、どのフレームワークを使うかはプレゼンテーションを行う状況に合わせて選択します。同じような演目でも、例えば新人が多く集まる場で講演する場合は、基礎的なことに関して広く話していくことが中心となりますし、専門性が高い勉強会でプレゼンを行なう場合は、基礎的な内容は知っていることを前提に、高度かつ最新の内容を伝える必要があります。

1つのファイルで複数のプレゼンを作成するメリット

個別の講演資料を作成するのが理想ですが、1からすべてのケースを想定して作成する場合、時間と労力がかかり、複数のPowerPointファイルを管理する手間も増えます。そこでPowerPointの機能を用いて1つのPower Pointファイルで複数のプレゼン資料を作成するのに有用なPowerPointのテクニックを挙げていきます。

PowerPointの画面構成

資料作成前にPowerPointの画面構成を大まかに知っておく必要がありますので、PowerPointの画面構成について簡単に説明します。

PowerPoint画面はいくつかの領域に分かれて構成されています。中央にあるのがスライドペインで、周りにはスライド作成をサポートする領域があり、スライドペイン上側のリボンには、PowerPointの機能が並んでいます。また、スライドペイン左側には、スライド一覧が表示され、全体を確認しながら操作できます。下図でそれぞれの名称と機能について簡単に説明します。

パワーポイント初期画面

1.クイックアクセスツールバー:よく使う機能をボタンとして追加できます。標準設定では[上書き保存][元に戻す][繰り返し][先頭から開始]のボタンがあります。

2.リボン:機能毎の各ボタンが配置されている場所。リボン上部のタブをクリックして切替を行うことで効率的に操作できます。

3.スライドペイン:スライドを編集するメインとなる画面です。

4.ノートペイン:ノートを入力、編集します。

5.ステータスバー:スライド枚数や使用デザイン名称など、現在の作業状態が表示されます。

6.表示モード:スライドの表示方法を切替できます。

7.ズーム:スライドの表示倍率を自由に変更できます。プラスボタン、マイナスボタンをクリックすると、10%ごとに表示の拡大と縮小ができます。

これらのPowerPoint画面構成を把握してからスライドを作成していきます。

目的別プレゼン資料作成に役立つPowerPoint機能3選

1つのPower Pointファイルで目的別プレゼン資料を作成するときに役立つPowerPointの非表示機能、目的別スライドショー、ハイパーリンクについて説明します。

非表示スライド設定

非表示スライドは作成した特定のスライドだけスライドショーから除外する機能で、非表示スライドを用いることで相手によって不要なスライドを除外し個別カスタマイズが可能となります。設定方法を図で説明していきます。

非表示スライド作成手順1

非設定スライドを指定するときはスライドショータブをクリック、その中にある非表示スライドに設定を選択、クリックします。

非表示スライド作成手順2

非表示スライドに設定したスライドの番号に斜線が引かれます。

非表示スライド説明1

この設定で非表示スライドを除外してスライドショーが実行されます。

実際に活用する場合は、とりあえず関連する内容すべて1つのPowerPointファイルで作成し、営業先の要望、プレゼンテーション持ち時間に合わせて不要なスライドを非表示スライドに設定し保存します。非表示スライド設定のみであらゆる案件に個別対応できるわけではないですが、限られた時間内で必要な部分だけに絞ったプレゼンテーションには十分対応可能になります。

目的別スライドショー

表示するスライドと表示しないスライドを区別するときに便利な機能で、各スライドの表示/非表示をパターン化して保存できます。

目的別スライドショー説明1

スライドショーに表示するスライド構成を何種類かにパターン化できる場合は、この機能で各スライドの表示/非表示を保存しておくと、非表示スライドを設定する手間を簡略化できるようになります。非表示機能と組み合わせることでさらに個別案件に特化したプレゼン構成を作成することができます。設定方法を図で説明していきます。

目的別スライドショー作成手順1

スライドショータブで目的別スライドショーのアイコンをクリックし、目的別スライドショーを選択する。

下図のような画面が表示されるので新規作成ボタンをクリックする。

目的別スライドショー作成手順2

作成済みスライド一覧が表示されるので、スライドショーに表示するスライドを選択し、追加ボタンをクリックすると選択したスライドが移動します。すべて選択し終えたら最後にOKボタンをクリックすると、目的別スライドショーが完成します。

目的別スライドショー作成手順3

同様の操作を行うことで異なるパターンのスライド構成を目的別スライドショーとして登録することも可能です。

目的別スライドショー作成手順4

2つの目的別スライドショーが完成しました。

目的別スライドショー作成手順5

作成した目的別スライドショーを実行する手順を説明します。スライドショータブにある目的別スライドショーをクリックし、一覧からそのとき使用するプレゼンテーションの目的別スライドショーを選択します。

目的別スライドショー作成手順6

1つのPowerPointファイルで個別対応可能なプレゼン構成が完成しました。

ハイパーリンク

通常PowerPointのスライドショーは最初のスライドから最後のスライドへ向かって表示していくのが基本となるため、非表示スライドで特定スライドを除外したり、マウスの右クリックで好きなスライドへ移動したりといったことは可能ですが、これだけでは相手の反応やその場の状況に即対応するのは困難です。

ハイパーリンクを用いれば非表示スライドや他のファイルのリンクをスライドに設置することが可能になり、相手の反応によりスライドを追加表示する、より詳しい説明を相手が求めてきた場合などの対応が可能となります。設定方法を図で説明していきます。

補足用のスライドを作成し非表示設定を行います。

ハイパーリンク操作説明1

この時点では、スライドショーに4枚目のスライドを表示しません。

ハイパーリンク内容説明1

非表示スライドの起点となる前のスライド(今回の例では3枚目のスライド)にリンク用の文字を入力し、文字を選択した状態で右クリックメニュー⇒リンクを選択します。

ハイパーリンク操作説明2

リンクの設定画面が表示されるのでリンク先に、このドキュメント内を選択しリンク先とする4枚目のスライドを指定し、OKボタンをクリックします。

ハイパーリンク操作説明3

これで設定完了です。

実際の動きは下図のようになります。

ハイパーリンク内容説明2

補足を加えたい、時間配分を見ながら随時スライドを追加したい場合はハイパーリンクをうまく利用すればフレキシブルなプレゼンテーションが可能です。

 1つのPowerPointファイルで複数の構成を用意しよう!

非表示機能や目的別スライドショー、ハイパーリンクなどのPowerPoint機能を有効利用し、1つのPowerPointファイルで複数の構成を用意しておくことで、効率よく個別の状況に即対応可能なプレゼンテーションが作成できます。

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